白物家電はともかく、とかく情報家電と言うべきか、「液晶」を搭載し多くの情報を得る家電において、国内メーカーは驚くほど赤字を叩き、連日のように残念なニュースが出る。
シャープが最新鋭の堺工場を完成させても、その稼働率を上げられず、今日いよいよムーディーズはシャープ株をジャンク級に落としてしまった。残念なことだが、シャープ復活はまず無理だろうと思う。
在日韓国人の影響もあってか、マスコミなどはほとんど牛耳られ、出てくるニュースはやれ韓国のほうが優れているだのなんだの、朝鮮日報とかの記事を見ると反吐が出そうなくらいに日本のプライドを貶めている。
でも、正直サムスンの躍進はある程度予想できた。LGもそこそこやるだろうと思ってた。事実そうなった。
日本のメーカーがなぜ、こうも残念な赤字を叩き、そしてこんな苦境に喘いでいるのか。その一端はMP3という言葉がまだ世間の人にあまり知られていなかった10年前の携帯音楽プレイヤー市場をよく知っている人ならば、だいたい察しがつく。
いや、国産のMP3プレイヤーがなかったわけでもなかった。ただ、大手ではなくIOデータ機器などのPC周辺機器メーカーか、あるいは韓国メーカーのもののOEMが多かった。日本のメーカーもソニー、パナなどを筆頭に数多く携帯音楽プレイヤー市場に参入してきてはいたが、著作権法遵守の姿勢が強すぎて、独自の圧縮フォーマットを強いるものばかりだった。
専用のアプリで、しかも独自の圧縮形式(ATRAC,AACなど)になるものだから、データの取り扱いが面倒で、しかもメーカーが変わると音楽ソースが使えない。せっかく造った音楽データは、他社のプレイヤーでは聴けないなんてものは売れるはずがなかった。
でも先述のMP3プレイヤーなら、圧縮形式はMP3、フォルダやデータをとりあえずドラッグ&ドロップしてしまえば音楽が再生できてしまうという、今ではごく普通な使い勝手を実現することができた。だから賢い人たちは国産を買わずに海外のメーカーのもの、特に韓国製のものを購入することが多かった。(iriverもとてもいい製品を出していたし、事実韓国では日本のようにCD→MD→MP3ではなく、いきなりCD→MP3になったのも大きい。MDは日本でしかあまり普及しなかったし、韓国ではもともと音楽市場自体が大きくなかったこともあるかもしれない。)
そして国産メーカーは価格の面でも高く、また余計な手間がかかりすぎて気軽に音楽が愉しめないということも重なり、市場が一気に冷え込んで、多くのメーカーは撤退を余儀なくされた。
10年経って携帯音楽プレイヤー売り場行くと、国産のものはほとんど見かけない。唯一頑張ってくれたのはソニーのみ。あとは携帯電話に機能を集中させて売っているようなものはあっても、純粋に音楽を聴く目的で造っているメーカーはないに等しい。
音質やデザインが劣っていたわけではない。
むしろ韓国の製品は音質はともかくデザインは野暮ったいものが多かったし、液晶表示もフォントへの配慮などもイマイチな製品が多かった。でも韓国のプレイヤーを2台購入したし、永く愛用した。それは圧倒的に「消費者が使いたいように造られている」ことが大きかった。
国産メーカーはここの部分の見落としがものすごく大きい。
なので10年前の事情を知っている人であれば、今の日本のメーカーの凋落について、為替要因とこの要因とを即座に挙げることができる、と管理人は思っている。
次は、どうしたら国産メーカーはこの為替相場でもやっていけるか、を個人的に意見しようと思う。
確かに最近国内メーカーの残念なニュースが多くてがっかりしていました。サムスン、LGの勢いはすごいですし、中国・台湾メーカーも今急成長中ですしね。私も韓国製品は「消費者が使いたいように造られている」と思います。特にテレビなんかは、アメリカではサムスンとLGが人気ですしね。
国内メーカーの巻き返しに期待したいです。
コメントありがとうございます。
国産でも顧客のニーズに応えた良品は数多くありますが、如何せん値段が高すぎなんですよね。
でも、国産でも安くて良い品があり、そこに実はヒントがあるんじゃないかと思っています。
まだまだ続き書きますね。