2006年12月01日

握手しましょう

 今日、後輩から握手を求められた。というのもちょっとした助っ人をしてあげたその御礼だった。しかし、「握手」って思えばしばらくすることもされたこともなかったから、とても新鮮な感じがした。それこそ最初、彼女が両手を出して何を求めているのかはまったくわからなかったからね。
 

 野球の主将をしている手前、試合前に相手チームの方と握手することはある。大きな商談でうまく成功裏に終わったとき、一緒に検討していた仲間と握手することもある。
 
 でも後者は数年前にしたっきり、前者は社交儀礼なのであまり深い意味を感じたことはないし、というか握手自体が素っ気無い。すぐに守備と攻撃に就くからというのもあるだろう。
 
 後輩の手を握る。両手で挟むようにして握手してもらったので何だか照れくさかった。そんな大したことはしてないよ。でも、ありがとう。大切なことを少し思い出しました。
 
 数年前、母が大病を患ったとき、術後の母の回復を看るため毎日病院へ通った。閉腹して数日してようやく支えを持って歩けるようになったとき、母に「手をつなごう」と差し出した。考えてみると、あの時ほど手の温かみを感じたことはない。母が助かったという喜びは確かにとても大きかった。いや、本当は「母と手を繋いだこと、母の身体に触ったこと」が子供の頃以来だったこともあって、大人になって母の体温を感じられたことがとても貴重だったということに気づかされたからでもある。これは今もって鮮明に覚えているし、後でちょっとグスンと来るくらい男のくせにしんみりした。

 ある意味、日本人の文化を感じる部分でもある。
 
 よくテレビなどでは外国人が挨拶するときなんかは握手した後にhugしあってキスするよね。特に西洋人はそう。でも東洋、とりわけ日本人はそういう挨拶はしない。ましてや「人の身体に触る」なんて滅多なことではしない。ま、なんやかんや触ってたらそれはセクハラだけど。
 
 だから、母のぬくもりが伝わってきたときはとても嬉しかったし、懐かしかった。支えとして歩いてくれている母を見て、自分が今度は母に恩返しする番なのだと自覚した瞬間でもあった。

 
 握手する、手を握る。相手の体温が伝わる、自分の感謝を伝える、伝わる。
 
 

 あなたも握手、してみませんか。

posted by airmassu at 21:10| 京都 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 経験則 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このブログ面白いな〜とか思いながら、最近ちょこちょこ読まして貰ってます。
今日のは何か感動しました。
こんな無機質な媒体の中で、かつ言語なんていう不安定なものをたよりに、感情が共有出来るって面白いですね。
現代社会もまだまだ捨てたもんじゃないかも!
Posted by ヤギオ at 2006年12月02日 01:46
■ヤギオ様

 ご訪問ありがとうございます。面白いなんて言って戴けて光栄です。

 恋人が居て「大切に思える」のは文字通り触れ合えるからなのかもしれないなと思いながら、今「日本人として身体のどこかに触れてコミュニケーションをとる」ことがどれくらいあるのだろうかと考えていました。

 もう2年半続けているしがないブログですが、どうぞご贔屓に。

 コメントありがとうございました。
Posted by まっすー at 2006年12月02日 04:27
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